キャビントーク実施報告

昨晩 第4回キャビントーク オンライン企画下記内容実施させて頂きました

シーマンシップクラブ
https://seamanship-club.com/

ヨットのキャビンでアフターセーリングにのんびり夕日が沈む時間。 
仲間と一杯飲みながらたわいも無い話をしながらゆっくり流れる時間。

そんな時間を多くの方に共有していく事を目指してスタートした企画でしたが、コロナ自粛でリモート企画としてスタートしました。

そして昨晩テーマは

「アフターコロナ時代の航海術」
〜自分らしく生きぬく為に
あなたのコンパスは何処を指し示していますか?〜

激動の2020年 
これからの世界はどうなるのか?  
変化への対応をどの様に考え行動して行くべきか。 進むべき方向をどの様に決めるかディスカッションしてゆきましょう。

12名も参加者の皆さんの想いを聞きながら今後の新し時代に向けて様々意見が出て有意義なディスカッションになりました。

下記は非常事態宣言発令前に私自身の私心(指針)としてSNSに投稿した文章です。

「人としてセーラーとして、この嵐をどう切り抜けるか。」

セーラーとしてこの状況をどの様に乗り越えて行こうかと色々考えてみました。正しい 正しく無い、良い悪いとうご意見は多々有ると思いますが、私はと言う私心です。

各国の友人達は既に嵐の中にいます。
嵐をやり過ごし、必ず凪が戻って来ると信じて晴天が来るのをじっと船内(家)で待つ行動を開始しています。

この決断をしたのは船で言うところのスキッパー(艇長)です。

日本国丸の艇長は今後どんな決断をするのでしょうか。
良い方向へ向かって欲しいと願うのは誰しも同じですが、悪くなる事を想定し備えて置くことが長い航海には不可欠です。
(勿論、国を司る事は大変難しい調整やタイミングが有り政治家や行政の方々はとてもハードな仕事をしている事でしょう。 
そして医療関係の方々は既にハードな状況かの中にいます 本当にありがとうございます。)

又事柄を過小評価してタイミングを間違えると船を壊したりセールを破損したり船が進めなくなる様なダメージが時には起きてしまいます。

なので何時でも臆病に感じるくらい準備や決断のタイミングをはかる「心構え」が必要です。

後で何事も無くて良かった!と笑い話にで来ればそれはとてもラッキーですが、今回の嵐はそうはいかないのでは無いかと感じています。

今は 嵐が来る事がわかっていながら家族と一緒にヨットに乗り海の上にいる心境です。

海での生活をしているとこの様な事を常日的に意識したり、状況を判断し、どの様にこの局面を乗り越えていけば良いか考え、行動する様になって来ました。

そしてヨットに乗る上で最も重要なのは自分の船と命は自分で守ると言う事です。
様々な事柄や状況に文句を付けて

人のせいにしても最後は全て自分にのしかかって来るのが海です。

変わらない事でも勇気と行動力で変える努力を それが本当に変わらないのであればそれを受け入れて その中で何が真実で何を自分は行えば良いかをしっかり判断する事。
自分の考え方やものの見方は
シーマンシップを基本として厳しかった航海や、悲しい経験、そして尊敬する多くのセーラーから学びました。

更に船の上で発せられた決まりは艇長の許可無く変更は出来ないと言うことも大切な決まりです。

狭い船内での集団生活、そして嵐が続く中でも続く困難な操船、船内での生活では規律やモラルが非常に重要です。 
嵐が長引けば不安やストレスも増します。 
体力と気力が弱まれば嵐に立ち向かう事が難しくなって来ます。

艇長はリーダーシップを発揮して乗り込んでいるクルーはスキッパーを信じて一致団結し、船と自身の命を守る為の強い意志の持続と体力を温存する事が必要です。

では私は今何をするべきか。
地球と言う船の上で

日本と言う船の上で

地域と言う船の上で

家庭と言う船の上で

私は上記全ての船のクルーです。
そして最後の家庭と言う船では私は艇長を務めています。
家と家族を守る最高責任者です。

私は地球号、日本国丸、葉山船の乗組員ですので自分の「伊藝ヨット」だけ助かればと言う勝手な行動は出来ません。 だから今は家族とじっと耐える事が必要です。
しかし自分の船(家)と乗り組んでいるクルー(家族)を艇長として守る責任は有ります。

長期の困難な航海が予想される今、覚悟を決めて準備に取り掛かろうと覚悟決めて家族と様々事を決めて共有作業を行っています。

家族やる事リスト作成
家での生活のルールの明確化
役割分担
生活リズムの整理
家のメンテナンス
整理整頓と廃棄
食料品の確保使用調整

仕事やる事リスト作成
制作事案途中や構想事案の準備
資料制作
映像整理
仲間とのコミュニケーション
道具のメンテナンス
資金調整
体力維持

再び社会が正常に動き出す時、自分と家族が今より少しでも成長できる様にこの嵐を超える時間を有効に使いしっかりと自分自身と今後の行動に付い考えています。

他人事では無く自分事として起きている事柄を冷静に真摯に受け止めて、日本人として礼儀と節度を持った行動、言動に留意しながらこの嵐を乗り切って行きます。

2020年3月29日
プロセーラー 伊藝徳雄